いいにくの日だを。 [ユキの生活]
まだ大原だを。
去年のいいにくの日は病院に居たを。
だんだん、おしっこのいろが赤くなるんだを。
あたしは、あれから、いつだって
がんセンターに行きたいって何度も思ってたんだを。
だけど、夜はお酒飲むからいけないんだを。
今日だってお酒飲んでるから、いけないんだを。
かーさんが、おしかしたらいるかもしれないていつもいつも思っているけど
お酒飲んでるから、いけないんだを。
あたしだって、かーさんみたいに、
親が死んだ病院に行きたいんだよ、どんな顔していくのさ。
あいつあたまおかしーとか思われるんだよ。
あたし、いけないじゃん。
あー○○さん、なくなったのに、お嬢さんきてるわねーー。
想像しただけでいやじゃんか。
あたしだって、なんどもなんども行きたかったけど、毎日受付で会うおねーさんに
○○さんはもうなくなりました
なんていわれたらどーーーーすんのさ。
受付の前通らなきゃ病室にも談話室にもいけないのに。
親が子供よりも早く死ぬのはあたりまえ。
そんなのわかってるけど
しぐさの似たヒトとか、ちょっと似たヒトを見かけるたびに心臓が止まりそうになって
本当はまだ生きてたんじゃないかと思うよ。
いちねんまえにもどってもあとなんにちかしたらしんじゃうね。
やだなやだなやだなやだな。
かーさんがいなくてもちゃんと時間は過ぎて、そんなのわかってるのに
なんか、やだな。なんかやだなーーーって。